職業安定法が改正されます

会社が提示した求人情報が、実際の労働条件と違っていたりして発生する、いわゆる求人トラブルが多発している社会背景を踏まえ、職業安定法が改正され、会社が求人する際の求人情報に関するルールが従来よりも厳しく定められました。

今回の職業安定法の改正により注意点は以下の4つです。
 
注意点1:労働条件の明示が必要なタイミング
注意点2:最低限明示しなければならない労働条件
注意点3:労働条件の変更明示の方法について

以下、一つずつご説明します。

注意点1:労働条件の明示が必要なタイミング

ハローワークへ求人申込みをする際や、ホームページ等で求人を行う場合は、

① ハローワーク等への求人申込み
       ↓
② 労働条件に変更があった場合
       ↓
③ 労働契約締結時

までの間、下記のように労働条件を明示することが必要です。

① ハローワーク等への求人申込み

ハローワークへ提出する求人票や自社HPにおいて、労働条件を明示することが必要です。

注意点

求人票のスペースが足りない等、やむを得ない場合には、「詳細は面談の時にお伝えします」などと書いた上で、労働条件の一部を別途明示することも可能です。
この場合原則として、初回の面接等、求人者と求職者が最初に接触する時点までに、全ての労働条件を明示すべきとされています。

② 労働条件に変更があった場合

これが今回の職業安定法改正により新設されたのですが、
当初明示した労働条件が変更される場合は、変更内容について明示しなければなりません。

注意点

面接等の過程で労働条件に変更があった場合、速やかに求職者に知らせるよう配慮が必要です。

③ 労働契約締結時

労働基準法に基づき、労働条件通知書等により労働条件を通知することが必要です。
【労働条件通知書】につきましては、こちらをご覧ください

注意点2:最低限明示しなければならない労働条件

求人申込みの際には、少なくとも以下の事項を書面の交付によって明示しなければなりません。
(電子メールによることも可能です。)

ⅰ 記載が必要な項目 【業務内容】

「一般事務」など、就いてもらう業務の内容を記載することが必要です。

ⅱ 記載が必要な項目 【契約期間】

「期間の定めなし」や、「期間の定めあり」などの記載が必要になります。
「期間の定めあり」とした場合は、他にも記載事項がありますので、
【モデル労働条件通知書】をご覧ください。

ⅲ 記載が必要な項目 【試用期間】

今回の改正による追加された事項になります。
試用期間を設ける場合は、正社員としての採用後の労働条件だけではなく、試用期間中の労働条件も記載することが義務付けられました。

これは、試用期間中は賃金等が正社員採用後と比べて低く設定されることが多くなっていますが、正社員採用後の賃金だけを記載すると、その賃金が試用期間中からもらえると思って応募した求職者との間で求人トラブルが多発していたからです。
そこで、会社は正社員として採用後の労働条件だけではなく、試用期間中の労働条件も記載することが義務付けられたのです。

ⅳ 記載が必要な項目 【就業場所】

本社(●県●市●-●) や △支社(△県△市△-△)
のような記載が必要です。

ⅴ 記載が必要な項目 【就業時間】

「9:00~18:00」
のような記載が必要です。

ⅵ 記載が必要な項目 【休憩時間】

「12:00~13:00」
のような記載が必要です。

ⅶ 記載が必要な項目 【休日】

「土日、祝日」
のような記載が必要です。

ⅷ 記載が必要な項目 【時間外労働】

「あり(月平均20時)」
のような記載が必要です。

注意点

今回の改正で、
裁量労働制を採用している場合は、求人情報でそのことを明示することが義務化されました。 
裁量労働制を採用している場合、終業時刻以降に仕事をしても、原則として、残業代はつきません。
そのため、裁量労働制を採用している事が求人情報で明示されていなければ、「終業時刻を超えて残業をした場合は残業代がつく」と考えて応募している求職者との間で、求人トラブルが発生するおそれがあったからです。

よって、平成30年以降に裁量労働制を採用している会社が求人をする際は、裁量労働制を採用していることを求人情報において明示しなければならない事に注意しましょう。

ⅸ 記載が必要な項目 【賃金】

月給 20万円(ただし、試用期間中は月給19万円)
のような記載が必要です。

注意

今回の改正で、
固定残業代制度を導入している場合は、求人情報の掲載にあたり、その内容を明示することが企業に義務化されました。
これにより、固定残業代制度を導入している会社が求人情報を掲載する際は以下の点を明示することが必要です。

≪固定残業代制度の導入に関して明示が必要な内容≫
(1) 基本給の額
(2) 固定残業代
  (時間外労働の有無に関わらず、○時間分の時間外手当として△△円を支給)
  のような記載が必要
(3) 上記○時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給

ⅹ 記載が必要な項目 【加入保険】

「雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険」
のような記載が必要です。

注意点3:労働条件の変更明示の方法について

以下の①~④のような場合に、変更明示が必要となります。

① 「当初の明示」と異なる内容の労働条件を提示する場合

例)当初:基本給30万円/月 ⇒ 基本給28万円/月

② 「当初の明示」の範囲内で特定された労働条件を提示する場合

例)当初:基本給25万円~30万円/月 ⇒ 基本給28万円/月

③ 「当初の明示」で明示していた労働条件を削除する場合

例)当初:基本給25万円/月、営業手当3万円/月 ⇒ 基本給25万円/月

④ 「当初の明示」で明示していなかった労働条件を新たに提示する場合

例)当初:基本給25万円/月 ⇒ 基本給25万円/月、営業手当3万円/月

変更明示は、以下の方法で行う必要があります。

(1) 変更前の労働条件と変更後の労働条件を比較対照できる書面を応募者に交付する方法
(2) 雇用契約書や労働条件通知書において、変更部分にアンダーラインを引いて応募者に交付する方法
(3) 雇用契約書や労働条件通知書において、変更部分を着色して応募者に交付する方法
(4) 雇用契約書や労働条件通知書において、変更内容について注意書きをして応募者に交付する方法

労働条件の明示についてのご相談は、岐阜ひまわり事務所まで。

岐阜ひまわり事務所では、会社設立から助成金申請・許可申請・給与計算・労務管理まで
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