トラック運転者の労働時間- 会社設立　岐阜

運送会社さん必見！〜トラック運転者の労働時間～

投稿日 : 2019年6月26日最終更新日時 : 2021年6月13日投稿者 : ido カテゴリー : 適切な労務管理

トラック運転者の労働時間

トラック運転者は、疲労による体調不良や長時間労働により交通事故や災害を発生させることのないように、一般の労働者とは異なる労働時間や運転時間を定めて特別の規制を設けています。

トラック運転者の労働時間は下記一覧表の通りになります

【トラック運転者の労働時間】

上記の一覧表の拡大図はこちらから

この一覧表に基づきまして、以下、具体的にご説明してゆきます。

労働時間・拘束時間・休息時間の意義

トラック運転者の労働時間とは

トラック運転者の労働時間には、運転時間だけでなく、作業時間や手待ち時間(荷物の積込みのために待機している時間等)も含まれます。
もちろん、残業時間や休日出勤した時間も含まれます。
ですので、
労働時間＝運転時間+作業時間+手待ち時間
となります。

トラック運転者の拘束時間とは

トラック運転者の拘束時間とは、始業時刻から終業時刻までの時間で、労働時間と休憩時間と仮眠時間の合計時間をいいます。
ですので、
拘束時間＝労働時間+休憩時間＋仮眠時間
となります。

トラック運転者の休息時間とは

トラック運転者の休息時間とは、勤務と次の勤務の間の時間のことで、睡眠時間などトラック運転者にとって全く自由な時間をいいます。
ですので、
拘束時間+休息期間＝24時間
となります。

拘束時間の制限と休息期間の確保

トラック運転者の拘束時間の限度

トラック運転者の拘束時間については、安全運転やトラック運転者の健康を配慮して、1日と1ヵ月について限度時間が定められています。

1ヵ月の拘束時間の限度

原則・・・1ヵ月293時間まで
例外・・・1年間の拘束時間が3,516時間以内であれば、1年のうち6月までは、1ヵ月320時間まで延長できる。但し、36協定が必要。

1ヵ月の拘束時間と言った場合の1ヵ月とは、暦の1ヵ月を言います。
しかし、賃金計算期間の1ヵ月とすることもできます

1日の拘束時間の限度

原則・・・13時間まで
例外・・・拘束時間を延長する場合でも最大拘束時間は、16時間まで。
ただし、1日の拘束時間が15時間を超えた回数は、1週間に2日まで

1日とは、始業時刻から起算して24時間を言います

トラック運転者の休息時間

原則・・・1日の休息時間は、勤務終了後、継続8時間以上

ですので
1日(24時間)＝拘束時間(16時間以内)＋休息時間(8時間以上)
となります。

運転時間の限度

長時間の運転は、注意力が低下し重大事故を発生させる恐れがあります。
このため、トラック運転者の運転時間には厳しい制限があります。

トラック運転者の運転時間の限度

1日・1週間・連続運転の各々に限度時間が定められています。

トラック運転者の1日の運転時間の限度

トラック運転者の

1日の運転時間は、2日(始業時間から起算して48時間)平均で9時間が限度

1日当たりの運転時間を計算するときは、特定の日を起算日として2日ごとに区切り、その2日間の平均とすることが望ましいとされています。
但し、ここで「2日平均で9時間」というのは、どの2日間をみても平均で9時間というのではなく、
①　特定日とその前日との平均
②　特定日とその翌日との平均
どちらか一方が平均9時間以内となっていれば構いません